sento.groupの和島です。
情報(データ)がヒト、モノ、カネの三代経営資源に加わってからすでに10年以上が経ちました。データドリブン(データに基づいた)経営なんて言葉もよく聞くようになって久しいです。しかし、実際現場では難しくないですか?という話をよく聞きます。
そこで、今回は「データドリブン化に取り組むべき理由」についてお伝えしたいと思います。ぜひ最後まで見てください。
目次
データドリブンとは?
経済産業省の定義によると、データドリブン (data-driven) とは、データから得られる知見や洞察をもとに、決定やアクションを起こすことを指します。
今日においては、大量のデータと強力なコンピュータ技術を使用し、機械学習や人工知能を使ったアプローチが一般的になり、データドリブンは、ビジネス、科学、工学など幅広い分野で使用されるようになりました。
ビジネスにおいても、市場の変化がスピードを増す中で、企業は前例のない新しい課題に直面することになります。顧客や市場のデータから、新たな需要や市場の変化を把握し、データをビジネス判断の根拠として戦略を立てるデータドリブンな経営を行うことが重要になります。
なぜ「データドリブン」が重要なのか
データドリブンは2つの点で重要といえます。
①生産性向上
データドリブン経営によって生産性向上が実現します。
なぜなら、データドリブン経営によって業務改善が可能になるからです。
多くの場合、企業が抱える課題は顕在化していないことが多いです。例えば、あるクライアントにかける時間と得られる収益がマッチしていない場合、どれくらいの時間が不採算になっているのか可視化されていないので気付くことができず価格交渉もできないケースが多いです。
業務工数や担当クライアントへの対応にかかる時間などのデータを分析すれば、課題を特定することが出来ます。業務の見直しや改善を行うことで、生産性を向上することができます。不要な費用や業務のムダを特定すれば、的確な改善策を検討しコスト削減にもつながります。
②企業資産となる
データは資産になります。
なぜなら、データは意思決定のための情報源になるからです。大量のデータを貯めることで意思決定に必要な情報を得ることができ、より確度の高い意思決定が可能になります。
例えば、データ分析を行うことで、ビジネスインサイトを得ることができます。
販売データを分析すれば、商品やサービスの成長パターンを特定し将来の売上を予測することが可能になります。それによって、成長しそうな商品やサービスに投資をすることができ、新規事業開発の方針を決めるのにも役立ちます。
また、データはマーケティング戦略にも役立ちます。
人口統計、行動、その他の特徴に基づいて顧客をグループ化し、より適切にセグメントとターゲットの絞り込むことができます。また、カスタマーデータを貯めることで、ターゲットとなる顧客に向けたマーケティング活動を効率的に行うこともできます。
どうやってデータドリブンにするのか?
ここまでデータドリブンが必要な理由をお伝えしてきました。そんなこと分かってる!当たり前じゃない?と思った方もいるかもしれません。
しかし、「データドリブンの重要性は分かっているのに取り組めてない」というのが、多くの企業の現状です。
そこで、データドリブンな企業になるにはどうしたらいいのか?という問いに答えていこうと思います。
データドリブン経営へのステップ
データドリブン経営をするためには、PDCAに当てはめると以下のようなステップが必要です。
PLAN 計画
全体的なビジネス目標と整合性のあるデータ戦略を策定します。データ戦略は組織のデータ活用の達成指標や目標、および責任を定義したものです。理想状態を明確にした上で、組織のデータとテクノロジーのインフラを評価し現状把握をすると、具体的な戦略を導くことができます。
DO 実行
データ戦略を実行に移します。具体的には、分析に必要なデータを収集したり、収集したデータを整理し欠落しているものや不要なものを除去するデータクレンジングの作業が含まれます。
また、社内にデータドリブンな文化を醸成することも重要です。データリテラシーの促進、データドリブンな意思決定のシステムを作りなど組織浸透施策を行います。
CHECK 評価
データ戦略を定期的に評価・調整します。分析したデータを意思決定に反映するシステムの効果を測りデータ戦略を練り直します。
ACTION 改善
評価に基づいて、データ戦略とデータドリブン経営のプロセスに必要な改善を行います。1度きりで終わるのではなく、継続的に改善していけるような仕組み作りが重要です。
データドリブンにする上で重要なこと
データ活用する際には以下の2つがとても重要です!
目標設定
1つ目が、目標設定です。目標設定をすることで、データ戦略の方向性がクリアになり、組織としてデータ戦略を実行に移しやすくなります。
データ戦略の目標を設定する際には、成功を評価するために、具体的で測定可能であるかを意識しましょう。利用可能なリソースを洗い出し、その範囲内で実現可能な目標設定かどうかを確認しましょう。
また、データ戦略をビジネス目標との整合性をもつことも重要です。
データ戦略とビジネス目標の間にズレがあれば、データドリブンの効果は激減します。例えば、顧客データの収集と分析を一生懸命やったけれど、そのデータを意思決定に反映させるシステムが整っていなかった場合、データドリブンの目的は達成されないでしょう。事業の成長機会を見逃すだけでなく、むしろ時間とコストの浪費につながる可能性があります。
リーダーの存在と組織文化
2つ目が、データドリブンを推進するリーダーの存在とデータドリブンな組織文化の醸成です。
私たちは無意識のうちに現状維持バイアスにとらわれています。リスクを恐れる心理作用が、私たちに現状維持を選択するように働きかけているのです。データドリブンを取り入れることは、既存の慣れ親しんだ業務やプロセスが変わることになるので、データドリブンは先延ばしにされることはよくあります。
それに対抗するには、データドリブンを進めるリーダーが必要です。また、そのリーダーによって作られた変化の風を、組織文化として浸透・定着させていくことがデータドリブンの成功には欠かせません。
データドリブンを進めるリーダーChief Data Officer(CDO)の記事はこちら
まとめ
データドリブンにすることが重要な理由は、生産性向上と企業資産として蓄積できることです。
データドリブンにする上では戦略立案⇒実行⇒評価⇒改善までのステップがあり、「目標設定」と、「リーダーの存在と組織文化」が鍵になります。
データドリブン経営をしたい方へ
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